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大腸ポリープ切除

無症状で進行?
大腸ポリープとは

無症状で進行?大腸ポリープとは大腸ポリープとは、大腸粘膜で発生する病変です。多くはいぼ状に隆起していますが、平坦に近いものもあります。大きさは1ミリ~数センチとさまざまです。
大腸ポリープは大きく、「非腫瘍性ポリープ」と「腫瘍性ポリープ」に分類できます。「非腫瘍性ポリープ」は、さらに「炎症性ポリープ」と「過形成性ポリープ」に分けられます。一方の「腫瘍性ポリープ」には、がんや腺腫があります。
このうち、過形成性ポリープの比較的大きなもの、上行結腸や横行結腸に発生するポリープについては、がん化のおそれがあります。
ただ、いずれのポリープも自覚症状と呼べるものがほとんどありません。そこで重要になるのが、定期的な大腸カメラ検査と、必要に応じた大腸ポリープ切除です。

該当しませんか?
症状チェック

多くは無症状ですが、以下のような症状が見られることもあります。気づいた時には、お早めに当院にご相談ください。

  • 血便、便潜血検査陽性
  • 腹部膨満感
  • 残尿感
  • 腹痛
  • 下痢

大腸ポリープが
癌になる確率は?
何ミリで危険?

大腸ポリープのすべてががんになるわけではありません。しかし、大腸がんの9割以上は、過形成ポリープや腺腫が何年かをかけてがん化すると言われています。
またある研究では、5ミリ以下のポリープのがん化率が0.5%以下である一方で、6~9ミリで3.3%、10ミリ以上で28.2%と、大きいものほどがん化しやすいことも分かっています。
こういったがん化のおそれのあるポリープを早期に切除しておくことが、大腸がんの予防につながります。

原因・出来やすい方の特徴

原因・出来やすい方の特徴

大腸ポリープが発生する主な原因は、APC遺伝子という遺伝子の異常であると考えられます。生活習慣の乱れや加齢も影響しますが、この遺伝子異常がある場合などは、20代や30代にしてポリープがたくさん発生することがあります。
以下に該当する方は、大腸ポリープのリスクが高くなると言えます。

  • 以前に大腸ポリープの切除をしたことがある
  • 家族に大腸ポリープ、大腸がんの既往がある
  • 肉類、加工食品をよく食べる
  • ハイカロリーの食事を摂っている
  • お酒をよく飲む
  • 喫煙している、もしくはしていた
  • 40歳以上

ポリープが多発するほど、大腸がんのリスクも高くなってしまいます。リスクの高い人は、まずは大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。

検査

大腸ポリープ、そして大腸がんであっても、早期には無症状であるケースが少なくありません。
症状のないうちに発見し、適切な治療を受けるためには、以下の2つの検査が重要となります。

便潜血検査

便潜血検査少量の便を採取し、血液が混じっていないかを調べる検査です。
ただし、大腸ポリープ、大腸がんで必ず出血があるとは限りません。また出血の原因は、ポリープやがんだけではありません。
リスクの高い人をふるい分けるスクリーニング検査となります。簡単で費用を抑えられる検査として普及しています。
便潜血検査で1度でも陽性だった場合には、必ず精密検査で大腸カメラ検査を受けてください。陽性だったのに期間を空けて便潜血検査をやり直すことに意味はありません。

大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)


カメラを肛門から挿入し、大腸全体の粘膜を観察します。定期的に受けておくことで、大腸ポリープや大腸がんをはじめとし、さまざまな疾患を早期に発見することができます。
疑わしい組織を採取して病理検査を行ったり、がん化のおそれのあるポリープをその場で切除するということも可能です。

日帰り
大腸ポリープ切除手術

当院では、大腸ポリープの切除を日帰り手術として受けていただけます。パターンとしては、大きく以下の2通りがあります。

  • 当院で大腸カメラ検査を受け、ポリープを発見次第その場で切除する
  • 他院で大腸カメラ検査を受けてポリープを発見したが、手術に対応していないため後日当院でポリープ切除のみを行う

大腸ポリープ切除手術では、以下のような術式を使い分けます。

内視鏡的ポリープ切除術
(コールド・ポリペクトミー)

内視鏡的ポリープ切除術(コールド・ポリペクトミー)茎のある、比較的小さめのポリープに対して用いられる術式です。
内視鏡の先からスネア(輪っか状のワイヤー)を出し、ポリープに引っ掛けて締め付けて切除します。出血した場合も、その場で止血処置を行います。

内視鏡的粘膜切除術
(EMR)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)まずポリープの下に生理食塩水を注入し、ポリープを持ち上げます。次に内視鏡の先からスネアを出し、ポリープに引っ掛けます。締め付けつつスネアに電流を流し、焼き切ります。焼き切るため出血も抑えられます。

ポリープ切除後に
食事と注意する事

大腸ポリープの切除後1週間は、出血や穿孔を起こしやすい状態です。

  • 当日はシャワーのみとしてください。入浴は翌日から再開できますが、のぼせるような入り方は避けてください。
  • 1週間は、消化のよいもの(※)を食べ、禁酒とします。ノンアルコールビールはOKです。
  • 1週間は、激しい運動、肉体労働を避けてください。
  • 1週間は、長時間の車の運転、飛行機での旅行・出張を避けてください。
  • 腹痛、血便、発熱などがございましたら、すぐに当院にご連絡ください。

※普通かやわらかめに炊いたご飯、お粥、うどん、そうめん、食パン、魚(刺身・煮魚・焼き魚)、豆腐、納豆、海藻なしの味噌汁などがおすすめです。

費用

※診察料、薬剤料は含まれていません。

径2cm未満のもの1個を切除した場合
(※手技料、判断料、日帰り手術加算を含む)
3割負担

18,030円~

1割負担

6,010円~

Q&A

大腸ポリープを切除した後、仕事はいつから再開できますか?

デスクワークの方であれば3~4日後から、肉体労働をする方であれば1週間後からの再開が目安となります。切除後の状態、仕事の内容などによって異なりますので、個別にお伝えします。

大腸ポリープの切除後、口にしてはいけないものはありますか?

1週間ほど、アルコール、唐辛子などの刺激物、脂っこいもの、繊維質の野菜・果物などは避けるようにしてください。