こんな症状に
心当たりありませんか?
以下のような症状が続く場合には、お早めに当院にご相談ください。
- 食べ物が喉につかえるような感じ
- 胸がしみるような感じ
- 食欲不振、体重減少
- 声枯れ
- 胸や背中の痛み
食道がんは、初期にはほとんど症状がありません。だからこそ、少しでも異変がある時には早めに受診してください。
具体的な主な症状
それぞれの症状について解説をします。
食べ物が喉に
つかえるような感じ
がんが大きくなると、食道が狭くなり、食べ物がつかえる、飲み込みにくいといった症状が現れます。
さらに悪化すると、水分を飲み込めないということもあります。
胸がしみるような感じ
比較的初期に見られることの多い症状です。胸がしみるような感じがしたり、チクチクと痛むような感じがします。
体重減少
ある程度進行してから現れる症状です。食べ物の飲み込みづらさから食べる量が減り、体重が減ります。
運動量を特に増やしたわけでもないのに3カ月で5kg以上体重が減った時は要注意です。
声枯れ
がんによって声を調節する神経が圧迫され、声枯れが起こります。喉を酷使したわけでも風邪でもない、耳鼻科でも異常が見つからないという場合には、食道がんを疑う必要があります。
胸や背中の痛み
がんが周囲の臓器へと浸潤することで、胸や背中に痛みを感じることがあります。肺、心臓を調べて異常がない場合には、食道がんの可能性が高まります。
食道がんとは
食道の粘膜は薄いため、胃がんや大腸がんと比べると早い時期に浸潤・転移が起こると言われています。
それゆえ、早期発見できるかどうかが予後を大きく左右します。喉や胸の付近に異変があり、続く場合には必ずご相談ください。
部位別の原因
食道がんは、扁平上皮がんと腺がんに分けられます。
扁平上皮がんは、食道本来の、それまで正常であった粘膜(扁平上皮)に発生し、国内においては食道がん全体の90%以上を占めます。
腺がんは、胃酸の逆流によって傷ついた食道粘膜に発生します。多くは、逆流性食道炎に起因とします。
扁平上皮がんと腺がん、それぞれについての主なリスク因子は、以下のようになります。
扁平上皮がん
- 喫煙
- アルコール
- 熱い食べ物や飲み物の摂取
- 食道アカラシア
- アセトアルデヒドの分解が遅い(お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる)
腺がん
- 逆流性食道炎
- 喫煙
- 肥満
- 高カロリー食、高脂肪食
- ピロリ菌検査陰性
- バレット食道
食道がんと
タバコ・飲酒との関係
タバコ・喫煙
タバコの煙には、4000種類以上の化学物質、250種類以上の発がん物質・毒物が含まれています。タバコを吸う人だけでなく、その副流煙を吸ってしまう環境にいる人も注意が必要です。
喫煙をする人は、喫煙をしない人と比べた場合、食道がんリスクが7 倍以上になると言われています。
アルコール・お酒
日本人の半分近くは、遺伝的にアセトアルデヒドの分解が遅い体質を持ちます。お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる人のほとんどはこの体質を受け継いでおり、飲み過ぎることで食道がんのリスクが高くなります。
お酒を1日3合以上飲む習慣のある人は、お酒を飲まない人と比べた場合、食道がんのリスクが60倍以上になると言われています。
検査
その上で、胃カメラ検査を行い、診断します。バリウム検査も候補となる検査ではありますが、早期の食道がんを見つけることを考えると、やはり胃カメラ検査の方が適しています。食道だけでなく、胃と十二指腸まで、粘膜を観察します。
胃カメラ検査では、必要に応じて組織を採取し、病理検査を行うことも可能です。